不動産取引のお役立ち情報

最近の一戸建住宅の間取の傾向

私は大学を卒業しすぐに不動産業に就いて既に27年。この間ずっと賃貸マンションや建売などの間取を絶えず見てきました。最初に入社した不動産会社は建売住宅の販売もしていたので、その頃から他の会社で分譲している間取など、かなり念入りに観察してきたつもりです。
余談ですが、入社して間もない頃、ある地主さんに「大学卒業していきなり不動産業者に入社した」と言ったら「へぇ~ 時代も変わったもんだな。大学まで卒業して不動産屋さんか」と言われたことを思い出します。当時の不動産業者のサラリーマンというと、それまで勤めていた会社を中途退社(もしくはクビ?)になったような変わり者が働くところだという認識があったようです。
そのような認識も今でもは多少変わりましたが、話は元に戻って間取りの話です。この20年足らずの間に住宅の間取も大きく変わりました。まずは和室の配置です。20年程前の福井の建売住宅には和室を2部屋続けた「続き間」がある住宅が約半数はあり、これがどういうわけか?人気でした。
mukasinomadori
← こんな間取りが多かったですね。
毎週土日の現地販売会の様子は今もあまり変わらないのですが、普通のサラリーマン夫婦に子供連れ以外に、どう見ても20代のボンボン?息子や、新婚ホヤホヤの若夫婦が見に来たものでした。
このような若い人たちのほとんどは台所、食堂、居間が広いLDKタイプの住宅を気に入って帰るのですが、2,3日経って夜、そのお宅に訪問すると、真ん中にデーンと親父が座っていて、「そりゃ 何かあったときには続き間の和室が便利だぞ~」ってことで、結局決まるのはの左の間取りのような和室の続き間のある住宅と相場は決まっていました。それだけ親父の力も強かったですね。
ところが、最近は「何かあったときの和室の続き間」の勢力はどんどん急低下しています。親戚中を集めることや結婚式もお葬式もすべてホテルや式場で行なうことが多くなり、「何かあったとき」がなくなってしまったのです。


それともう一つの傾向が、住宅を選ぶ決定権者が変わってきたことです。親父は契約するときにお金を出すだけで、発言権は小さく、間取を決めるのは親父でもなく、又息子でもなく、若い嫁サンの意見が強くなってきたようです。(親父の権力が落ちているのかも) そういう時代の趨勢なのか、建築業界も若い人たちが喜びそうな間取りに注目し、以前のように子供が家族の誰にも見られずに出入りできる設計が少なくなり、最近は居間を家の中心に大きく配置し、さらに最近の大きな傾向はリビングを通らなければ2階へもいけない、居間に階段がある設計も多くなってきました。これは、廊下が少ない分、他の部屋が広く取れ建築費の節約にもなると言われていますが、子供のひきこもりや家族の断絶が少なくなるのだという意見も影響しているようです。
またこのような設計は住宅の断熱や暖房機器の発達、それと生活スタイルの変化も影響しているようです。以前は居間に階段を作ると、寒い福井の冬に、暖かい空気は全部2階へ流れていってしまうのではないかと心配でしたが、床暖房と断熱で家全体が暖かいから大丈夫ということになり、食卓も冬はコタツ、夏場も畳の上で取る人も随分いられましたが、最近はどこの家庭へ行っても食卓が当たり前になってきました。それになぜか電話は玄関先に1台おいてあるのが普通の家でしたが、電話はホームテレホンか携帯に、大きな石油ストーブも住宅では姿を消えつつありますし、大きな箱を並べていたようなステレオセットは全く姿を消し、今は机や棚の上に置けるほどコンパクトになってきたのです。
このように日本人の生活スタイルが変化すると共に住宅の間取も確実に変化していますが、さて今後20年はどのように変化していくのでしょうか?
そこでこれから家を建てる人に一つ申し上げたい。福井では一家に2,3台が当たり前なのに、車の駐車場についてはあまり工夫が見られていません。車の台数が増えても家の周りの空地や庭を全部コンクリートで固めて車に囲まれているような家も数多くみられます。日本人ほど車を大切にする国民はいないと思うのですが、アメリカ映画でよく見られる、倉庫も兼ねた修理工場のような大きなガレージを構える家はあまり見当たりません。大型ガレージがあると、お茶でも飲みながら、ちょっとした大工仕事やバイク修理ができ、すごく便利ですし色々な使い方ができると思うのですがこれから家を建てる人は、家だけではなくガレージも工夫されてはどうかと思います。60坪以上あればかなり大型のガレージもできますよ。
60坪も土地がないのでしたら、共立不動産で大きな土地を探しましょう!!   ヨロシク

2007/5/22