不動産取引のお役立ち情報

家賃だけの比較では危険!賃貸契約の大事な話

最近、他の業者で賃貸物件の入居時に見かける入居時の諸費用についてお話します。
「抗菌処理料」という費用
最近は清潔好きの日本人特有なのでしょうが、消臭剤に加え除菌、滅菌、殺菌剤が多く見られるようになりました。これに呼応して、賃貸マンションでも、入居時に抗菌処理を行なう管理業者も増えてきました。
抗菌処理の方法は一般的に、超微粒子薬剤を部屋内で噴霧して、消臭、脱臭、除菌し、さらにコーティングまでするのですが、弊社では、通常その部屋の前居住者が退去後に、プロの掃除業者により掃除する際に、特に部屋に嫌な臭いなどが染み付いていない限り、トイレやキッチンは汚れを落とすと同時に、次亜塩素酸ナトリウムが入った除菌剤で除菌しており、よほど以前の入居者が不衛生な使用をしていない限り、噴霧器を使用してまでの抗菌処理は行なっておりません。
それよりも大事なことなのですが、新しく入居される方に綺麗で清潔な部屋を提供するのは、家主が行なうことであり、抗菌処理の費用は新たに入居する人が負担しなければならないことは非常不合理ではないかと考えます。

鍵取り替え料
弊社では入居者の出入りの都度、部屋の鍵を取り変えて入居していただいておりますが、特に費用はいただいておりません。これは、部屋を借りると言うことは当然、前入居者とは違った鍵を借りることであり、鍵はその部屋の備品の一部であると考えており、新たな鍵を用意してその部屋を貸すのは、抗菌処理と同様、当然、家主としての義務と考えています。

その他、更新料、礼金などの設定があると、同じ家賃でも、入居から退去までの間に大きな差が出てきます。


同じ家賃で比較するのではなく、契約時にかかる費用や退去時にかかる費用も、最初に契約するまでによく調べ、よく聞いてから、契約していただきたいと思います。
更新料について
まず契約の更新がなぜ必要なのかを説明します。
長期間、賃貸住宅に入居されておりますと、その間に保証人がその資格がなくなっていたり、入居者自身の家族構成や駐車車両が変わっている場合があり、入居者からの報告がなければ管理会社や家主にはその変更事項がわからない場合があります。そのまま放置しておくと、無断転貸されてしまったり、緊急時に連絡が取れなかったり、色々と支障が出てきます。そのため数年に一度、保証人を確認し、入居している家族に変動がないかなどを再確認するために行なうというのが契約を更新する理由の一つです。
その他、貸室の使用方法などに問題がないか、賃料の見直しのためなどの理由と、家主にとっては更新料を頂くことで家賃収入の増収を図り、仲介不動産会社も契約書を書き換えることによる手数料の増収を図る手段としての意味も多分に含まれています。
更新期間は通常は2年更新が多いようですが、更新費用は、家主が受領する更新料というものと、通常管理会社又は仲介業者である不動産業者が契約書を再作成するために徴収する更新手数料といわれるものがあります。更新料と更新手数料と分けずに単に更新料として徴収される場合もあります。
次に更新料・更新手数料の金額ですが、少ないところで2万円前後、高いところでは家賃の1か月分を請求される場合が多いようです。
更新手続きを行ない、更新料が発生するかどうか、その金額については、全て入居時に取り交わす契約により決定されますので、入居時の契約は良く注意して取り交わす必要があります。
当社の管理物件では1軒も更新料を設定してある契約はありませんので、ご安心下さい。