自慢のお店と愉快な仲間たち

さすがに日本一

6年前に進学のために東京へ行った愚息が、昨年東京で就職してしまい都会暮らしを続けているのですが、普段はほとんど連絡がないので、たまに携帯に電話があると何かあったのか、と少々ドッキリする。

昨年の秋の電話は、いきなり荒い息づかいでかかってきた。オイオイ、何か体でもおかしくなったのか、と心配するも「今、東京マラソンを走っている」とのこと。マラソン走っている最中に電話してくるなんて…と驚いたがこれは社長のブログを見てください。


そのあとは、今年の春先に「今から台湾に行ってくる。」との電話。今年の正月に帰省した時、去年はベトナムに行って来た、と聞いて、海外に出る時は必ず電話を入れること、と言ってあったので、その言い付けを守ったのであろうが、成田空港の搭乗手続きを終えてあと30分で離陸の時に電話してくるところが、あいつらしい。
ということが何度かあって、また突然息を切らしたように電話がかかってきた。
今度はどこにいるのかと思いきや、「今、富士山の7合目、1時ごろまでに登頂して、明日のご来光を見る。」とのこと。おいおい今度は横移動ではなく縦移動か。山登りといえば、あいつが中学生の頃、丸岡の丈競山(たけくらべ)に登っただけだし、富士山登山もかなり危険があるとのことを思い出した。例によってこちらは「無理するな」「気をつけろ」としか言えないが、後日満足そうな明るい声で無事帰ってきた報告と写真が送られてきた。当日は、これまで何度か登った人でも初めて見るような、絶好の日和だったとのこと。運がイイヤッチャ。

家族が「いってらっしゃい」とか「気をつけて」と言って送り出すのは、その人に「気」を送っているという説もある。私の「気」が守ってくれているのであればありがたいものだ。


そういえば、お隣韓国では、子供が自立したら必ず親にお小遣いや旅行をプレゼントするのが一般的らしい。子供がたくさんいても、長男だけではなく二男や三男でも同じで、盆と正月には必ず実家に戻るのも日本より堅く受け継がれている。それに対して日本は、子供が就職しても、親が車を買ったり、住宅を建てるときなど親が子供にかなりの援助をするのが一般的になっている。海外旅行へ行っても、欧米人の旅行客はリタイヤしたような年齢層が多いのに、日本人だけは若い人たちが多いのもこういう事情があるのだろう。
うちの愚息は旅行代まで親元にせびりに来ることはないが、親に旅行をプレゼントするようなこともなく、自然な形で親離れ、子離れして行ったような気がする。あとは次男坊がどのような社会人になるのか、心配でもあり楽しみでもある。